中の川公園のヤクザ
散歩中常連とよく会う。
その中に私と同年齢のおっさんがいる。
彼は週末、必ずあずまやで寝ころんで本をよんでいる。
読んでいる本は私とこのみは違うが、読書という共通の趣味があることから、特に親密させてもらっている。
あるとき、あずまやの前を通ったら寝ころんで昼寝をしていた。
彼の腕を見てビックリ、なんと刺青が、露出している腕の部分いっぱいにしてある。
一瞬ひるんだが、何食わぬ顔をして通り過ぎた。
1週間後、私を待っているような雰囲気であずまやで本を読んでいた。
私に刺青を見られたことが心に残っていろもよう。
オレ:先週凄いものを見せてもらったよ。
ヤツ:やっぱしみたか・・・
オレ:腕はもろだしだったからオレ以外の人も大分みてると思うよ。
ヤツ:オレ気にしていつも長袖きているんだが、先週は暑くて半そでにして失敗。
オレ:今もその刺青と関係ある仕事をしているんですか?
ヤツ:最近までそのような生活をしていたが、今は綺麗さっぱり足を洗った。
オレ:そんなヤバイ過去は綺麗にサッパリ忘れたらいいよ、大事なのは現在悔いのない生活をしているかどうだからさ。よそ様の迷惑になるようなことだけはしないほうがいいよ。
ヤツ:ありがとう、そのようなことを言ってくれるヤツは今までいなかった!
それから、数週間・・・あずまやを早朝6時に通ったら、すでに待っている。
話は別にないが、些細な話しをして別れることが何度か続いた。
そして、ある時。
ヤツ:あんたに聞いてもらいたいことがあると言いだした。
オレ:ヤバイことは聞きたくないよ、どんな話さ。
ヤツ:実はオレはム所暮らすをしてきたバカなヤツなんだよ。
オレ:やっぱしそうか・・・
オレ:気が済むなら胸に詰まってるものを全部吐き出したら。
ヤツ:無言
オレ:相談する専門家がいるでしょ。その人達に相談しては?
ヤツ:ヤツらに話してもムダ。
オレ:悪いけど相談にのれないよ、あんたの生きてきた世界は何も知らないしからさ。
と言って逃げてきた。
なんか、これで良かったのか、後ろめたさが残りすっきりしない気分。
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