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2011年6月11日 (土)

老人達のダシにされた男

わたしの散歩コースには公園があり、そこには常連のお爺ちゃんやお婆ちゃんが東屋にたむろしていることがよく見受けられる。そこで、ワシによく似た男に時々出会う。

彼は人当りも良く、行きかう人々や、たむろしているお爺ちゃん、お婆ちゃんにもよく声を掛け、人気者のように見えた。

ところが、噂の種をばら撒くのが唯一の楽しみである、この連中はどんな人にも容赦がない。

爺ちゃん:あの男は何時もあの女と長話している。アイツらは出来ているな。

婆ちゃん:あら!あんた、そんな噂たてたらダメだよ、なんか証拠でもあんのかい。

爺ちゃん:証拠なんてないけどさ、あの2人のお互い見つめあう目は尋常でない。あれは、すでに出来あがった目つきだ!

婆ちゃん:あら!そうかい。あそこのじい様もよくこの公園で見かけるけど、今度、あんた教えてあげなさいよ。

爺ちゃん:そうだな、教えてあげないと、旦那がかわいそうだ!

それから数週間経った。東屋では、爺ちゃんや婆ちゃん、じい様の三者会談が行われていた。一通りの報告を聞いたじい様は。

じい様:ほんだども、息子の嫁っこはよく出来た嫁っこで、そんな事は信じられね。

爺ちゃん:俺はこの目でちゃんと見たんだから、信じる、信じないはオメェの勝手だ。折角教えてあげたのに、なんてバカじじぃだ!

じい様:オメェは今見たと言ったけど、何を見たんだ!やってるところか?

爺ちゃん:あそこの橋の下にボウボウと生い茂ってるイタドリあるべさ、そのイタドリがユッサユッサと揺れているから熊でもいれべかと思って覗いたら、アンタとこの嫁とあの男が抱き合っていたのさ。俺、この目でちゃんと見ただ!

お婆ちゃん:あんた、ちよっとさ、この間は証拠はないって言ったんじゃなかったかい。見つめあってる目が出来た目だとかなんとかさ!でたらめ言ううもんじゃないよ。

お爺ちゃん:そんなことは言ってない、俺は見たんだ!

ここの登場している。お爺ちゃんは70歳代、お婆ちゃん、じい様は80歳代。

じい様:一応嫁っこに問い正してみるかな。

その日の夕方、じい様、息子、嫁っこの三者会談が行われた。じい様から報告を聞いた息子は冷静であった。

息子:おまえ、ほんとか?

嫁っこ:馬鹿らしい、おまえさん、あの耄碌ジジィの言うことを信用するってかい?じい様もじい様だ!そんなことを聞いて黙ってショボショボ帰ってくるとは。私はこの話、ありのままあの男性に話すからね。

それから、数週間の日々が流れた。

この話しを聞いた男は、半分棺桶に足を突っ込んだ連中の話しなど、水に流しなさい。私のことで迷惑をかけて申し訳ない。と、言って去っていった。嫁っこは、なんて素敵な男性なんでしょ。と、思ったかどうかは分かりませんが、公園を取り巻く老人達の日常変わらず起きている茶番劇をお伝えし、私の悲劇のひと駒を閉じることにいたします。(笑)。

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