ホステスを罠にかけそこねた男・・・16
男は毎日、札幌ススキノ飲食街をうろついていた。ススキノの一角では名物男である。
男が通うスナックはススキノに3軒あった。簡単に3軒と言うけれど、ススキノで3軒は凄いことなのだ!その内の一軒にその○フジがあった。ココのママは昼間保険の外交員をやっていた。
店もしける午前3時、ママにばったり会ったのだ。まさか、スナックのママとは知らなかった。名刺を貰い翌日友人とそのスナックへ向かった。
店内は薄暗く、目が慣れるにつれてホステスの顔が分かるようになった。よく見たら、そこら辺にいる平凡な顔があった。が、その中に、一際可愛い子がいた。
うん!この子はいけるな。と男は思った。
男は二重人格者らしい。会社ではできる男と言われ、ススキノではいい加減な壊れた男と言われていた。ママは会社内の評判を聞いていた。会社は生涯破産することがないとママは思ったに違いない。妹をあの、ふがいない男とくっ付けることができないかと。
それから、ママの攻撃が始まった。
男は、相変わらず、昼は真面目人間。夜は怪しい人間。この生活のパターンは長く続くことはなかった。
ママからは毎晩携帯に電話が入った。このころ会社はAUの代理店。携帯電話は無料(古い形)であった。
ママの実家は旭川方面でお父さんは獣医。ママと、妹からは時々プレゼントを貰った。ある時、妹からモーターボートをプレゼントするという。釣りキチは知っていたのだ!
なに????一瞬戸惑った。聞くところによると、エンジンつきらしい。ダメだ!絶対ダメだ!
値段は35マン位、男は断る決意をした。ママから頻繁に電話が入ったが出ないことにした。
でも、今更卑怯なことも出来ず。ママと妹と会うことにした。
ママ:最近お店に顔を出してくれないけれど、難しく考えないでね!タ~さんにも将来設計もあることだし、良く考えてね!
妹は、田舎娘らしく一言も話さなかった。男は悪いと思った。
男:私も最近すごく悩んでいるんです。いい加減なお付き合いはしたくないし。男として卑怯な言い方になるけれど、お許し願いたい。縁がなかったのかも・・・心から悪いと思っています。決していい加減な気持ちでお付き合いした積りはありません。ママさんには温かいおこころざしを常に頂き有りがたく思っています。妹さんにはお返しする言葉もありません。お許しください。・・・・・・今でもはっきり覚えている。この言葉。
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