辺野古沖:「宝の海」支える緑の草原 ジュゴンも育む
毎日新聞 2012年05月04日 10時14分(最終更新 05月04日 10時54分)
サンゴ礁が広がるエメラルドグリーンの海。干潮時には水深2メートルに満たない浅い海に太陽の光が差し込むと、砂地は白く輝きリュウキュウアマモやウミヒルモなど、緑の草原を鮮やかに映した。
日米両政府が米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)の移設先にする沖縄本島北部の名護市辺野古沖の海。移設計画が実行されれば、滑走路として埋め立てられる海域だ。浮上して水面から顔を出すと、目の前にキャンプ・シュワブが見えた。
リュウキュウアマモやウミヒルモは地元方言で「ジュゴンの草」を意味する「ザングサ」と呼ばれる。
ジュゴンは国の天然記念物で、環境省指定の絶滅危惧種。沖縄はそのジュゴンの生息域の北限といわれ、国の調査などで辺野古沖や北側の大浦湾で生息が確認され、食(は)み跡も見つかっている。
アマモの仲間は近年、東京や大阪、福岡など大都市の海で、水質浄化や魚たちをはぐくむ場にするために移植されている。沖縄では砂地の海底に自然に繁茂していて、多様性に富む「宝の海」を支えている。【三村政司】
関連記事
- 【毎日水族館から】沖縄県名護市の海
- 【写真特集】米軍普天間飛行場とキャンプ・シュワブ沿岸部
- 【沖縄の豊かな自然】トントンミー:恋の季節、干潟に立つ 沖縄(05月02日 11時14分)
- <米軍普天間飛行場移設でも問題に>記者の目:改正環境アセス法が施行=足立旬子(04月05日 12時13分)
- <普天間移設>辺野古以外に余地 米軍再編で日米共同文書(04月27日 12時05分)
| 固定リンク
「環境・自然」カテゴリの記事
- 琴似発寒川(2018.12.23)
- 札幌は落ち葉の季節となった。(2017.08.04)
- 春が来た!(2017.03.12)
- 春めいてきた札幌から(2017.03.08)
- 初秋(2016.09.25)
コメント