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2012年6月20日 (水)

社説:日露首脳会談 「始め」の声はかかったが

毎日新聞 2012年06月20日 02時32分

 停滞する日露関係を前向きな軌道に乗せるスタート台にはなったかもしれない。野田佳彦首相とロシアのプーチン大統領の初会談は北方領土に関する交渉の再活性化とともに、経済協力や安全保障、とりわけ海洋における協力強化で一致した。この流れを大事にしたい。

 北方領土については、野田首相がプーチン大統領の3月の発言にひっかけて「始め」の号令をかけようと語りかけ、外交当局に実務的な話し合いをさせることを確認した。民主党政権になってからの日露関係はメドベージェフ前大統領が国後島を訪問するなどロシアの強硬姿勢が目立ち、日本側も鳩山由紀夫元首相、菅直人前首相と外交戦略不在の政権が続いたことで停滞・冷却化が進んでいただけに、交渉の土俵整備はとりあえず歓迎できよう。

 だが、これまでの首脳会談を振り返れば前途は厳しい。

 今回の首脳会談で野田首相は「これまでの諸合意、諸文書、法と正義の原則」が交渉の前提という考えを示したが、プーチン大統領が4年前にメドベージェフ氏に大統領職をいったん交代する前の一連の日露首脳会談でも、日本の首相は「諸合意、諸文書」に基づく解決を強調し、交渉の活発化や精力的交渉を外交当局に指示することで一致したとされてきた。実際にはそうならなかったのは現実が示す通りだ。

つまり交渉再活性化という野田・プーチン合意は、かつてのプーチン時代の焼き直しにすぎない。プーチン氏の大統領復帰で領土問題が好転するのでは、という楽観論に立てない理由もそこにある。

 だからといって、過度に悲観的になるべきでもないだろう。経済的軍事的に台頭する中国への対抗などもあって、ロシアは日本との関係強化に高い関心を示している。シベリア極東開発で日本の市場や技術に大きな期待を寄せていることは、今回の首脳会談でのプーチン発言からもうかがえた。ここ数年で日本やロシアを取り巻く戦略環境は大きく変化している。それを踏まえ安全保障や経済で日露関係を深化させていく中から、領土問題を前進させる柔軟なアプローチを見いだせるかもしれない。

 そのためには、与野党を超えたオールジャパンの知恵を結集することがあってもいい。野田首相がプーチン氏と太いパイプを持つ森喜朗元首相を特使として派遣することを検討していると伝えられたが、官邸主導で明確な戦略に基づくものなら実行に移してみてはどうか。ただし、先のイラン訪問で二元外交を展開した鳩山元首相のような振る舞いを北方領土問題で許してはならないのは言うまでもない。

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