« Yahoo!検索急上昇ワード:7月19日「平井理央 結婚相手」「ストーリー311」など | トップページ | 毎日キレイ »

2012年7月20日 (金)

社説:活断層のリスク 全原発で洗い直しを

毎日新聞 2012年07月20日 02時32分

 「他の専門家に見せたらあぜんとするのではないか」。経済産業省の原子力安全・保安院の専門家会合でこんな声が出た。あぜんとするのは一般市民も同じだ。

 北陸電力志賀原発1号機の直下に活断層が通っている疑いが濃厚になった。この断層が動けば、原発施設が破壊されかねない。活断層の上に原発を造ることはあまりにリスクが大きく、許されない。

 保安院は再調査を指示したが、当然だ。きちんと調べ、はっきりすれば廃炉にしなくてはならない。

 それにしても、いったいなぜ、そんな重要なリスクを放置してきたのか。北陸電力は87年の設置許可申請で問題の断層が活断層であることを否定した。規制当局も追認した。06年に改定された新耐震指針への適合を調べるバックチェックでも問題になっていない。

 こうした「見落とし」の背景に、ずさんな調査や審査がなかったか。国会事故調査委員会が指摘したような、電力会社と規制当局のもたれあいによる意図的な「活断層隠し」がなかったか。検証する必要がある。

 保安院は今回、関西電力大飯原発の敷地内を走る「破砕帯」の再調査も指示した。破砕帯は断層面で岩石が砕けた跡で、活断層である可能性もある。存在はわかっていたが、関電や政府は問題なしと判断し、再稼働を決定した。専門家会合でも活断層に否定的な見方があった。

しかし、今回、示された資料だけでは全体像がわからないという。明確な判断がつかないまま原発を稼働している現状は容認できない。一刻も早く現地調査を行うべきだ。

 関電の姿勢にも疑問がある。前回の会合への資料提出を求められていたのに間に合わなかった。管理がずさんで、対応に誠意がない。大飯原発再稼働への影響を考えたと疑われても仕方ない。

 そもそも、疑問の声がある以上、現地調査は再稼働前に行うべきだった。今回、規制当局が再調査を指示した以上、再稼働の判断自体も一から見直すのが筋ではないか。夏の電力消費や節電の状況に応じ、改めて活断層などのリスクとのバランスを考えるべきだ。

 保安院は、東日本大震災の影響を考慮し、敷地内に活断層が走る可能性の高い日本原電の敦賀原発などにも追加調査を指示している。全国の原発で徹底した調査を進める必要がある。

 それにしても、今ごろになっての再調査はあまりに判断が遅い。日本列島は巨大地震を起こすプレートに囲まれているだけでなく、至るところに活断層がある。今後のエネルギー政策を選択していく上でも、地震国日本のリスクを改めて考えたい。

|

« Yahoo!検索急上昇ワード:7月19日「平井理央 結婚相手」「ストーリー311」など | トップページ | 毎日キレイ »

経済・政治・国際」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 社説:活断層のリスク 全原発で洗い直しを:

« Yahoo!検索急上昇ワード:7月19日「平井理央 結婚相手」「ストーリー311」など | トップページ | 毎日キレイ »