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2012年8月19日 (日)

社説:終盤国会 解散前にすべきことは

毎日新聞 2012年08月19日 02時32分

 国会はお盆休みを終え、週明けから審議が再開する。民主、自民、公明3党首による「近いうちに解散」合意を受けて、与野党は早期の衆院解散をにらんで、再び対決姿勢を強めそうだ。だが、9月8日の会期末まで時間は少ないものの、与野党が最低限、取り組むべき課題はいくつもある。少なくとも解散・総選挙はそれからである。

 最たるものが、違憲・違法状態にある衆院小選挙区の「1票の格差」問題だ。私たちが再三指摘してきたように、格差是正に何ら立法措置を講じないまま衆院選に踏み切った場合、司法は選挙は無効との判決を下す可能性がある。つまり是正は選挙の前提である。にもかかわらず今に至っても結論が出せない一番の責任はやはり民主党にある。

 民主党はこの格差是正と衆院議員の定数削減、選挙制度の抜本改革の3点同時決着を目指してきた。なるほど消費増税で国民に負担増を求める以上、定数を削減し、議員自らが身を削る必要があるとの主張はもっともだ。同時に民主党には、中小政党に有利な小選挙区比例代表連用制を提起することで、とりわけ公明党を味方にしたいという国会対策上の思惑もあったのだろう。

しかし、輿石東幹事長ら民主党執行部の最大の狙いは別のところにあるように思われる。元々、選挙制度改革は各党の利害が一致せず、まとまらない公算が大きい。このため輿石氏らは衆院解散を先送りするために、わざわざ、まとまりそうもない案を提示してきたのではないか。そう疑わざるを得ない。

 「先送り」が習い性になっているような民主党だが、もう腹をくくる時だ。小選挙区の「0増5減」案を優先させ、今国会で各党の合意を図るべきだと強く指摘しておく。

 このほか与野党の議員立法で提出した「大阪都」構想実現のための法案は成立する運びとなっているが、今年度の予算執行に必要な赤字国債を発行するための特例公債法案や、原子力規制委員会の人事案、消費増税後の低所得者対策に不可欠な共通番号(マイナンバー)法案などは審議のメドも立っていない。これも怠慢というほかない。

 今国会は4月20日に当時の田中直紀防衛相ら2閣僚への問責決議が参院で可決され、6月4日の内閣改造で2閣僚が交代するまで、税と社会保障の一体改革関連法以外の国会審議はストップした。その後も民主党分裂のあおりで国会空転が続いてきた。

 与野党の関心は衆院選に移りつつあるが、「開店休業」国会に有権者の多くがうんざりし、既成政党全体への不信につながっていることを各党は忘れてはならない。

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