五輪陸上:ボルト上機嫌「俺は生きる伝説になった」
毎日新聞 2012年08月10日 10時33分(最終更新 08月10日 10時52分)
陸上男子200メートル決勝でウサイン・ボルト(ジャマイカ)が19秒32で優勝。
世界の頂点に立った4年前の北京五輪以降、ボルトは何度となく言い続けてきた。「『LIVING LEGEND』(生きる伝説)になりたい」と。この日の200メートルを難なく制し、男女を通じて史上初の100、200メートルの2大会連続2冠を達成。「生きる伝説」にふさわしい実績をロンドンの五輪スタジアムに刻んだ。
ライバルのブレークとの一騎打ちが注目されたが、直線に入った時点で勝負は決した。実は五輪スタジアムのトラックは、直線が一般的な競技場より長く、その分カーブが急だった。196センチと長身のボルトだが、元々は200メートルが本職。カーブを走る技術は最高レベルだ。コーナーをトップスピードで駆け抜けると、直線を向いた時点でトップへ。他選手とは勢いが格段に違う。自身の世界記録(19秒19)更新の予感もあったが、「直線に入った時に少し背中が痛んだから、抑え気味にした」と安全レースを選択。終盤はあえて減速したが、それでも自己3番目、今季世界最高の19秒32と、底知れない力を示した。
報道陣からは「次の挑戦」を見据えた質問が相次いだ。ボルトは軽快な口調で答えた。「400メートルはやらないな」「走り幅跳びはやってみたい」「サッカーをやったら足が速いからウイングかな」。最後にボルトは自らマイクを握り締めた。「新聞やテレビで世界中の人に『俺は生きる伝説になった』と伝えてほしい。そうしないと、もうインタビューは受けないよ。俺のツイッターをフォローしてくれるように、みんなに伝えてくれ」。伝説の男は上機嫌に笑い飛ばした。【井沢真】
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