なでしこ、監督の「引き分け狙い指示」がズバリ
サッカー女子の準々決勝、ブラジル戦を突破した日本(なでしこジャパン)の佐々木則夫監督(54)は、記者会見場でホッとした表情を見せた。
「実際に結果を出せなかったら、と思うと……。選手がよくやってくれた」
3日前、南アフリカとのグループリーグF組最終戦。トップ通過を避けてF組2位となれば、準々決勝に向けて試合後の長距離移動がなくて済む。その方がチームのコンディションを整えやすいと考え、試合終盤に引き分け狙いを指示した。この判断は試合後に物議を醸したものの、準々決勝のブラジル戦では最後まで、運動量が衰えずに勝利を収めた。
選手たちの体調を気遣いつつ、「(南アフリカ戦の)全責任はオレにある」と言い切った監督に対し、「なでしこ」たちには感謝の思いがあった。
主将のMF宮間あや選手は「すべてを背負ってくれた監督の思いを、無駄にしたくなかった」。守備陣のリーダー、岩清水梓選手(25)も「私たちはいい体調で戦えた。(F組を1位通過して会場を長距離移動した)スウェーデンは負けちゃったし、監督の作戦が当たったということ」と語った。
監督は「(南ア戦は)最初から引き分けを狙ったわけではなく、途中経過で判断したこと。選手も理解してくれたし、準々決勝以降の戦いに視点を置いた戦いだった」と、ブラジル戦後の記者会見で、改めて説明した。(込山駿)
(2012年8月4日15時00分 読売新聞)
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