パラリンピック:「91年南北合同チーム」北朝鮮リさんも
毎日新聞 2012年08月30日 12時18分(最終更新 08月30日 12時22分)
パラリンピック開会式の入場行進では、初出場の北朝鮮が39番目に登場した。唯一の出場となる競泳男子50メートル自由形のリム・ジュソン選手(16)の脇で国旗を両手に笑顔を振りまいた女性は、91年に千葉市で開かれた世界卓球選手権で、女子団体世界一になった南北統一チーム「コリア」のリ・ブンヒさん(43)だ。
南北合同チームが、年齢制限のない「フル代表」で結成されたのは全競技を通じて、同大会が唯一。リさんは韓国人の玄静和(ヒョンジョンファ)さん(42)とダブルスも組み、女子団体で中国の9連覇を阻み優勝。会場の幕張メッセに詰めかけた在日韓国・朝鮮人は統一旗を振って熱狂した。今年、韓国で映画化され、再び注目されている。
在日本朝鮮人体育連合会(東京都文京区)によると、リさんは93年に現役を引退し、指導者の道に進んだ。北朝鮮では、10年に障害者体育協会が結成され、脳性まひの息子を持つリさんが書記長に就任したという。
事前合宿を含め91年にリさんらと46日間生活を共にした玄さんは、その後、世界大会で1度すれ違っただけで「南北の壁」の前に会うこともままならない状態が続いている。ロンドン五輪で玄さんは卓球女子韓国チームの監督を務めたが、大会期間が異なるため、今回もすれ違いとなった。1歳年上のリさんを「オンニ(姉さん)」と慕っていたといい、毎日新聞の電話インタビューに「会いたいと思うことは自然なこと」と再会希望を語った。
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