五輪卓球:そびえ立つ中国の壁 日本銀
毎日新聞 2012年08月08日 01時28分(最終更新 08月08日 01時52分)
そびえ立つ中国の壁は分厚く、高い。今大会の女子シングルスの金銀を占めた中国勢に対し、日本の3人は準決勝のシンガポール戦で見せた粘りを発揮しようと懸命にラケットを振った。日本にとって、初の五輪の頂点を目指す集大成の舞台となったが、その座はまだまだ遠かった。
幼少時から国民的な人気者として卓球界を背負ってきた福原愛(23)=ANA。「愛ちゃん2世」と呼ばれ、小学校時代から頭角を現した石川佳純(19)=全農。この2枚看板に、強気なプレーが光る平野早矢香(27)=ミキハウス=が加わった。歴史的な勝負は、福原が世界ランキング3位の李暁霞、石川は1位の丁寧とシングルスでぶつかり、ダブルスでは平野と石川が組んで中国に立ち向かった。しかし、中国は簡単に歯が立つ相手ではなく、次々と圧倒された。
日本卓球協会は、ジュニア年代の指導者を集めた合宿を定期的に開催している。その中で常に教材となるのが、中国語で会話をする石川の映像だ。中国語が堪能なことが有名な福原ではなく、中国とは縁のなかった石川の「努力のかたち」は、トップ選手の理想でもある。日本協会の幹部は「それだけ石川は責任のある立場に成長した」と評価している。
金メダルには届かなかったが、日本卓球界初のメダルを獲得した福原、石川、平野。その活躍は、次世代の才能豊かな選手たちを刺激する力になる。【井沢真】
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