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2012年10月24日 (水)

社説:法相やっと辞任 緩みきった政権のタガ

毎日新聞 2012年10月24日 02時32分

 目を覆う政権の弛緩(しかん)である。暴力団関係者との交際や外国人からの献金問題が指摘されていた田中慶秋法相がやっと辞任した。

 醜聞に加え国会出席も放棄した法相の辞任は当然で、野田佳彦首相はただちに更迭すべきだった。これまでも閣僚人事をしくじった経験に学ばず、同じ失態を繰り返したいいかげんさにあきれる。改造人事から3週間ばかりで内閣は危機的な状況にあることを自覚すべきだ。

 「体調不良(による辞任)なので任命責任にはつながらない」。23日午前の記者会見での藤村修官房長官の開き直りにモラルハザードすら感じてしまった。

 田中氏の辞任はもちろん「体調不良」で説明できるものではない。交際問題などが批判される中、参院決算委員会を公務を理由に欠席した対応は国会軽視のそしりを免れない。その後入退院し辞表を提出したが、表面化した問題だけで法相として不適格なのは自明である。

 にもかかわらず首相や藤村長官の対応は遅れ、傷口を広げた。早急に手を打てなかった首相官邸の危機管理能力の欠如は深刻だ。

 首相は昨年の政権発足以来、資質が疑問視される議員を防衛相などの閣僚に起用し、更迭を迫られるパターンを繰り返してきた。野党から「在庫一掃」「(入閣の)思い出づくり」とやゆされる党内事情優先の改造人事を行った任命責任はこれまでにも増して重い。首相としての資質すら問われかねない大失態である。

 民主党政権3年余で何度も閣僚人事を重ね田中氏で法相は8人目だった。人材も払底し所管分野の素人を起用せざるを得ないのであれば、与党としての政権担当能力そのものに疑問符がつく。

 首相がさきの3党首会談で明示を拒んだ衆院の解散時期をめぐっても内閣は迷走している。前原誠司国家戦略担当相は条件が整えば「解散は年内」との認識を示したが、藤村長官は不快感を示している。

 衆院「1票の格差」是正、特例公債法案などの決着にまず努力すべきなのは与党だ。首相の本心が前原氏の言う通りであれば、「環境が整えば来年度予算案は編成しない」と自分で野党に伝えれば済む。3党首の再会談も拒むべきであるまい。

 閣僚人事がほころび、重要案件をめぐり発言の統制が取れない状況は政権の末期症状と呼ばれる。このままでは首相が衆院解散を断行する求心力すら失い、政治がいたずらに混乱する事態になりかねない。

続く

http://mainichi.jp/opinion/news/20121024k0000m070097000c2.html

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