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2012年10月22日 (月)

社説:原発防災指針 住民本位の対策作りを

毎日新聞 2012年10月22日 02時32分

 原子力規制委員会が、原発事故時の住民避難対策などを定めた新たな原子力災害対策指針作りを進めている。防災対策の重点実施区域を従来の8〜10キロ圏から30キロ圏に拡大することが大きな柱だ。関係自治体などの意見も聞いた上で今月中に最終決定されるが、地域の実情に即した住民本位の対策作りが重要だ。

 新指針は、国際原子力機関(IAEA)の安全基準に基づく。重大事故の恐れがあれば、原発から5キロ圏内は直ちに避難を求め、30キロ圏内は屋内退避や避難準備を求める。住民避難が10キロ圏を越えて広域に及んだ東京電力福島第1原発事故を踏まえれば当然の措置だが、具体的な対策を進める上での課題も多い。

 重点区域の拡大で、対象自治体も15道府県45市町村から21道府県135市町村になる。対象人口は従来の約7倍の約480万人に達する。対象自治体は新指針を基に、今年度中に地域防災計画を策定するものの、新たに対象となった自治体の中にはノウハウがなく、戸惑いを見せるところもある。規制委は策定マニュアルや原発ごとに事故をシミュレーションした結果を近く示すが、計画作りを積極的に手助けすべきだ。

 住民の避難が県境を越える場合も想定される。国が調整役となり、自治体間の協力体制を推進しなければならない。野田佳彦首相は19日に開いた原子力防災会議の初会合で「国民の不安解消に万全の備えをしてほしい」と関係閣僚に指示した。防災対策や事故対応に必要な財政負担や人材確保についても、国が自治体を支援する必要があるだろう。

 計画を机上のものに終わらせないためにも、過酷事故の発生を前提とした広域防災訓練を繰り返し実施すべきだ。原発事故に関する住民意識の向上にもつながるはずだ。

 事故炉を抱える福島県は他の原発立地自治体とは事情が異なる。政府は福島第1原発が冷温停止状態になったと宣言した。しかし、原発は依然として不安定な状態にある。同県は規制委の意見聴取に「再び事故が起きた時の影響は通常とは違う」と訴えた。田中俊一・規制委員長は、新指針に事故炉への防災対策を盛り込む考えを示したが、福島の実情を反映した指針の作成が求められる。

続く

http://mainichi.jp/opinion/news/20121022k0000m070099000c2.html

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