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2012年10月18日 (木)

社説:参院選「違憲状態」 抜本改革を突きつけた

毎日新聞 2012年10月18日 02時32分

 参院選の「1票の格差」が限度を超えているとの厳しい警告だ。

 最大5.00倍だった10年7月参院選について有権者らが選挙無効を求めた訴訟で、最高裁大法廷は著しい不平等状態の存在を認定し、「違憲状態にある」と判断した。

 最高裁がこれまで参院選の1票の格差について、憲法で保障された「法の下の平等」に反し違憲状態にあると判断したのは、最大格差が6.59倍だった92年の選挙だけだ。

 その後は5倍前後の格差が常態化していたが、国会の裁量権を広く認め違憲性に言及してこなかった。

 07年参院選の判決で、最高裁は現行選挙制度の見直しの必要性を国会に求めたが、10年の参院選は是正なしに行われた。最高裁は、これ以上国会の不作為に目をつぶることができないと判断したのだろう。

 最高裁が参院選の1票の格差について比較的寛容だったのは、選挙区選挙の区割りが都道府県単位となっており、地域代表的な性格があるとみなしてきたこともある。

 だが、参院も衆院と同様、国民の代表だ。投票価値の平等がいつまでも軽んじられていいはずがない。

 与野党は、参院の選挙制度改革の議論を続けてきた。民主、自民、公明3党が今年、全体の定数を変えずに格差を改善する「4増4減」案で合意。通常国会では参院で可決したが、衆院の採決はしなかった。

 5倍近い格差が依然として残るこの案は一時しのぎに過ぎず、抜本解決にほど遠いのは明らかだ。この日の最高裁判決も、現行の仕組み自体を改める本格的な選挙制度改革を再び国会に促した。

 次の選挙は来年だ。与野党で駆け引きを繰り返す時間はない。すぐにも協議をスタートさせるべきだ。

 「1票の格差」に対する最高裁のこれまでの姿勢も問われる。

 07年の参院選に関しては「大きな不平等が存在している」としながら、違憲状態と判断しなかった。立法裁量権に配慮しすぎたきらいがあったのではないか。衆院選についても言えるが、そうした姿勢が結果的に国会の怠慢を許してきた側面も否定できない。

 だが、風向きは変わりつつある。最高裁は昨年、衆院選についても格差2・30倍で違憲状態と判断した。両院とも違憲状態という異常事態だ。違憲状態が相当期間続けば、次は違憲判断が出てもおかしくない。今回の判決で「違憲」の立場を取った3人のうち2人の裁判官は、13年の参院選が抜本改革なしで行われれば、選挙無効の判断もあり得るとした。

続く

http://mainichi.jp/opinion/news/20121018k0000m070132000c2.html

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