オスプレイ:ごう音、保育園にも 低空飛行にため息
毎日新聞 2012年10月07日 01時20分(最終更新 10月07日 01時29分)
沖縄に今年配備予定のオスプレイ12機が6日、「世界一危険な飛行場」と言われる米軍普天間飛行場にそろった。今後、本土での低空飛行を含め、訓練が本格化する。普天間の地元・宜野湾市上空をオスプレイが我が物顔で飛ぶ姿に沖縄県民は恐怖と反発を強めている。【福永方人】
「ドドドドドドド」。青空を切り裂く重低音に気付いて南の空を見上げると、両翼にプロペラを備えた灰色の機影が低空飛行で近づいてきた。
普天間飛行場の南東約700メートル、滑走路の延長線上にある「こがねの森保育園」(宜野湾市大謝名3、園児110人)。6日午後2時40分ごろ、米軍岩国基地(山口県)から普天間飛行場に飛来したオスプレイ3機のうちの1機目がほぼ真上を通過した。「来た来たー」「えー、あんなに低いの」。女性保育士たちが園舎2階のベランダに出て、思わず声を上げる。園庭にいた約10人の園児も上空を指さし、「オスプレイだー」と叫んだ。
残りの2機も午後2時50分ごろまでに同じルートを通った。3機とも回転翼(ローター)を上に向けた「垂直離着陸モード」か、斜め前に向ける「転換モード」だった。両モードでの飛行は原則、米軍基地や区域内に限るなどとした日米合意の運用ルールに違反している可能性が高い。
「やっぱりすごい音ですね」。岡本順子園長はため息まじりに言った。同園ではこれまでも、真上を飛ぶ米軍ヘリの騒音で園児が昼寝中に起きたり、耳をふさいだりしていたという。「オスプレイが来てもっとうるさくなったら、子供たちへの影響が心配。事故への不安も大きく、何とかしてほしい」と訴えた。
普天間飛行場周辺には保育園や幼稚園が点在し、オスプレイの騒音や墜落への不安が広がっている。
市立宜野湾保育所(宜野湾市宜野湾3、園児140人)は同飛行場の南約300メートル、04年に米軍ヘリが墜落した沖縄国際大の前にある。連日のようにオスプレイが近くを飛ぶ。川畑美佐子所長は「従来のヘリよりうるさいし、事故の危険性は保護者たちもかなり気にしている。近くに落ちたら、たくさんの子供をきちんと避難させられるか不安です」と戸惑いを隠せない。
一方、普天間飛行場の野嵩(のだけ)ゲート前では、配備反対の座り込みは5日で終了したが、6日も朝から約10人の住民らが「OSPREY NO!」「普天間基地いらない」と書かれたボードなどを掲げ、抗議の声を上げた。
続く
http://mainichi.jp/select/news/20121007k0000m040117000c2.html
オスプレイ:沖縄知事、配備撤回改めて要求へ
http://mainichi.jp/select/news/20121007k0000m010096000c.html
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