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2012年10月 8日 (月)

広島・虐待死:「見守り終了」なぜ判断…有識者委発足へ

先日の記事を再掲します。この記事で行政の対応を厳しく批判しましたが、10月7日の毎日新聞に次のような記事が載った。

広島・虐待死:「見守り終了」なぜ判断…有識者委発足へ

毎日新聞 2012年10月07日 11時48分(最終更新 10月07日 12時07分)

 広島県府中町の無職、堀内亜里(あさと)容疑者(28)が小学5年の長女、唯真(ゆま)さん(11)を暴行して死なせたとして傷害致死容疑で逮捕された事件で、広島県が昨年3月に唯真さんの児童養護施設への入所措置を解除した際、「終結した事案」として見守りなどを継続しなかった判断は、厚生労働省の指針から外れた対応だったことが、同省などへの取材で分かった。同省は08年3月、入所措置解除後の継続指導期間を「少なくとも6カ月程度」と都道府県などに通知していた。同県は近く有識者委員会を発足させ、当時の対応などを検証する。

 ◇国指針から外れた対応

 厚労省は09年3月に「子ども虐待対応の手引き」を改正し、08年の通知内容を明記した。「措置解除後の援助体制」として、「児童虐待のリスクが逓減して家庭復帰ができたとしても、当面は継続した援助が必要」と記し、6カ月程度は児童福祉司による指導措置を取るよう求めた。

 唯真さんの入所措置解除は手引書が作成された後だが、広島県は一時帰宅後の家庭環境が良好だったなどとして「虐待の再発リスクの少ない終結した事案」と判断。転入先の府中町には電話連絡だけで文書で引き継がず、町側も関係機関による「要保護児童対策地域協議会」(要対協)を開かなかった。唯真さんの小学校は事件発生まで、過去の虐待を把握していなかった。

 厚労省は通知について「あくまで指針であり、その後の対応は自治体に任せている」とし、同県の担当者は「通知は承知していた。通常は継続的なかかわりをしており、今回の対応は極めてまれな事例」と説明。当時の判断に至った経緯などを検証するため、月内に専門家による委員会を発足させるという。【寺岡俊】

 ◇「あり得ない」…児相設置の都道府県

 厚生労働省の「子ども虐待対応の手引き」では、虐待された子どもを家庭に戻した後も継続した支援が必要と明記するが、義務づけではない。しかし、児童相談所の設置者である都道府県などは、大半が手引書の趣旨に沿った対応をしており、退所後の継続支援をしなかった今回の広島県の対応について「あり得ない」との声が聞かれる。

 多くは見守り体制を確立してから入所措置を解除すると定めており、横浜市は「何年というレベルで経過を見る。解除の時点で解決とはしない」。徳島県は「リスクが低いから後の支援をしないなら、要対協の意味がないのでは」と言う。

 退所後の支援をマニュアル化した例も多く、08年3月に実施要領を定めた愛知県は、退所に際しては実務者による協議の開催を明記している。新潟県は「再発リスクの高低にかかわらず、引き継いだ市町村から定期的に経過報告を受ける。広島のようなケースは起こり得ない」とする。

 兵庫県は市町への引き継ぎについて明文化はしていないが、担当者は「広島の事例を受けて、二重三重の対策としてルール整備を検討する必要がある」。和歌山県の担当者も「文書より担当者間で直接やり取りした方が良いと思うが、ルール化は広島県の検証を参考にしたい」と話した。

 児童虐待に詳しい才村純・関西学院大教授(児童福祉論)は「地域での見守りは国の指針でうたわれており、実行されなければならないが、児相はあまりに多忙。体制強化も考えないと同じことが繰り返される」と話した。山縣文治・関西大教授(子ども家庭福祉学)は「家庭の状況に気付きやすい身近な市町村に、どう引き継ぐかが重要。児童の様子の変化などの第一発見者になる学校の対応も、検証から外してはならない」と指摘した。

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