運動能力調査:体力維持には「毎日の運動」が有効
毎日新聞 2012年10月08日 11時29分(最終更新 10月08日 11時47分)
学生時代の運動より毎日の運動の方が、中高年男性の体力維持に有効なことが文部科学省が公表した11年度体力・運動能力調査で分かった。専門家は「運動は継続が大切。中高年から始めても遅くない」と呼び掛けている。一方、子供の体力・運動能力は一部種目で向上したが、巧みな動きを必要とする種目はピークの85年度と比べ依然低く、低下傾向に歯止めがかかっていない。
60〜64歳の男女に、「握力」「立ち幅跳び」「上体起こし(腹筋)」など6種目をテストし各10点満点で採点。運動をしているか▽中学から大学までの学生時代に部活動をしていたか−−を聞いた。
男性は運動をほとんど毎日し部活動の経験もあった人が28点で最高。「運動しない・経験あり」と「ほとんど毎日する・経験なし」の比較では「ほとんど毎日する」人が「運動しない」人を2点上回った。分析した順天堂大大学院の内藤久士教授(運動生理学)は「運動をやめると体力はどんどん落ちる。日常生活の中で体を動かして」と呼び掛けた。女性は「運動しない・経験あり」と「ほとんど毎日する・経験なし」がほぼ同レベルだった。
一方、子供の体力はピークの85年度と11年度を比較すると、16歳男子の「50メートル走」が85年度より0.02秒速い7.33秒になるなど筋力や瞬発力が必要な種目は向上傾向。だが11歳女子の「ソフトボール投げ」が85年度より3メートル短い18メートルに落ち、9歳男子の「立ち幅跳び」が12センチ低下して147センチになるなど、比較的巧みな動きが必要な種目は低い水準となった。
調査は11年5〜10月、小学生から79歳までの約7万4000人を対象に調べ、約6万6000人の回答を分析した。【石丸整】
◇「運動が楽しい」という環境作り
11年度の体力・運動能力調査では、運動する機会の確保が課題とされた。体を動かす習慣作りは、小学校時代に「運動嫌い」にさせないことが重要で、教育現場では工夫を重ね「不得意でも運動が楽しい」と思える環境作りを目指している。
東京都足立区立上沼田小(児童数133人)では5日、1年1組(17人)の児童たちが体育の授業で体力作り。かけっこ、ジャングルジム、登り棒、長縄跳び、そして最後に鉄棒。多数の運動を組み合わせ、ゲームのように楽しめるよう工夫した。運動の苦手な子が長縄跳びに成功すると歓声を上げ、子供たちは笑顔を見せる。
続く
http://mainichi.jp/select/news/20121008k0000e040143000c2.html
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