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2012年10月10日 (水)

社説:動き鈍い改造内閣 立ち枯れの道を歩むな

毎日新聞 2012年10月10日 02時31分

 いったい、どうしたのか。野田3次改造内閣がスタートしたにもかかわらず、与野党党首会談や臨時国会召集に向けた調整が進展しない状況が続いている。

 野田佳彦首相が政権を懸けた消費増税が実現したものの次の目的がはっきりせず、野党の衆院解散要求をかわそうとあてもなく引き延ばしをしているのではないか。日時を費やし、政治を停滞させてはならない。

 民主党代表再選を受けて改造に踏み切った首相だが、新布陣に早くもほころびが見え始めている。田中慶秋(けいしゅう)法相が代表を務める民主党支部が外国人が経営する企業から政治献金を受けていた問題が発覚した。

 三井辨雄(わきお)厚生労働相の不安定な発言も懸念される。70〜74歳の医療費の窓口負担や生活保護受給者の医療費をめぐり発言の訂正、修正を繰り返した。首相は一体改革で社会保障の全体像の具体化を迫られる。にもかかわらず担当閣僚の基本的知識が疑問視されるようでは首相人事の姿勢が問われよう。

 つまずきが目立つ一方で、政治日程の具体化は進んでいない。民主、自民の党首選びが終わればすぐ実施されると目されていた首相と安倍晋三自民党総裁の党首会談の日程はまだ固まっていない。

 赤字国債を発行するために必要な特例公債法案を早く成立させないと今年度予算の執行に重大な支障を来しかねない。早期の臨時国会召集の道筋をつけるためまず汗をかくべきなのは政府・与党のはずだ。そんな自覚がどこか希薄ではないか。

 臨時国会召集が早期解散の引き金となることへの輿石東幹事長ら執行部の警戒感が首相の動きを封じているとすればことは深刻である。民主党の離党の動きは収まらず、あと5人が離党すれば衆院で単独過半数割れに追い込まれる。そんなことをおそれて手をこまねいているようでは党利党略の極みだ。

 政治を動かす責任は自民党にもある。民主党の足元をみて強硬姿勢を打ち出しているが、首相が解散を確約しない限り党首会談や国会審議に応じないような対応はすべきでない。田中法相追及も含め国会審議を優先し、3党合意に盛られた社会保障制度改革国民会議の発足に協力すべきだ。

 解散を封じつつ局面打開を図る首相や執行部は「玉」が将棋盤の隅に移って周囲を駒でうずめる「穴熊」戦術のような展開をイメージしているのかもしれない。だが、政治の停滞をよそに陣形を築こうとしても傷口を広げるばかりだろう。

続く

http://mainichi.jp/opinion/news/20121010k0000m070132000c2.html

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