お見合いした男・・・53
男は何度かお見合いをしたことがある。この頃、男は生活が乱れていた嫁を貰ったら落ち着くだろうと、心配した上司や麻雀仲間が紹介して下さったのだ。
1人目は、上司から、食堂の娘さんはどうかと、打診してきた。その頃男は3食その食堂で飯を食っていた。経営者は在日北朝鮮人でなかなか良い人であった。娘さんはほっそりとした上背があり、美人タイプであることからファンも多いことは知っていた。
男と同じように朝飯(営業前)を食う常連は、他に1人いた。コヤツは、食堂前に味の素がありそこの営業マン。年齢は男と同じくらい。営業マンだけあって口が達者で男は好きになれないタイプ。
見合いと言っても毎日顔を合わせている訳ですから、変な気持ちですが上司はお前みたいなフラフラしているヤツが言うとまとまるものも纏まらないと言う。上司に全てを任せた。上司は何度か親父と話をしたが、あっさり断られた。理由は味の素の社員から一足早く話があり纏まった所だと言う。これは、いい訳であって、振られたのだ!
2人目は、麻雀仲間(大工さん)、宮の森の地主でマンションを持っているおばさんがいて、その娘さんと見合いをしないかと話がきた。何!地主でマンション持っているって!男は喜び勇んで!やるやる、オレ絶対やるといき込んで返事をした。それからお見合いの日取りは決まり、とあるレストランとなった。男は朝から落ち着きはなくソワソワし、背広に着替えてそのレストランへ向かった。
席に誘われ、この目を疑った。そこには100キロはあろうかと思われるデブがいた。まてよ、これは違う、デブはおばさんでこれから綺麗に着飾った娘さんが現れる筈と思いつつ、出番をまっていたが、現実はそんな甘いもんではない。自己紹介が始まり。デブがしゃべり出した。こら!しゃべるなと言いたかったが、我慢した。
大工のヤツが何を思ったのか、2人で何処へ行って話でもしてきたらと、最悪なシナリオ。
男は、忙しいようですから、その内にと言葉を濁した。デブはなんと私は別に忙しくないと言う。男は腹の中でそんなの分かっていると毒づいたが、聞こえる筈もなく、デブの運転で宮森ジャンプ台へ。当然話題が弾むわけでなく、デブは無口なんですねと気を使う。お前の体を見ただけで不愉快になるんだとも言えず無口を通した。
夜、返事することになった。大工のヤツは先方は乗り気だという。こっちはあんな体に乗りたくないと返事をした(笑)。大工はそうだよな、あれは凄いよなという。凄いものをもってくるなと話したところ。先方も手を打ってきた。この話はダメでもマンションを格安で入っても良いと言う。これが思わぬ方向へむかった!が書きたくない(笑)。
3人目は、長年のお付き合いがある通産省(現在の経済産業省)に勤めている方からの紹介、相手は夕張鉄道のガイドさん。お見合いの場所は忘れてしまったが、ガイドさんだけあって話題は豊富だし、中々な美人。早速男はのめり込んだ。お互いの感触がよかったのか、お付き合いが始まった。実家は夕張市であることから先方の家へお邪魔させてもらった。お父さんは中学の先生だと言う。先生は嫌いだが、感じのいいお父さんで先方もこの結婚には乗り気であった。彼女とは数回のデートを重ねたところで、状況が悪い方向に、相手からお断りの電話が紹介者に入ったのだ。
バレタのだ!実はこの時、付き合っていた女性がいた。彼女は紹介者と同じく、通産省へ勤務の女性。紹介者はこの事実は知らなかった。怒られたことは言うまでもない。何故なら、その女性は紹介者の上司の親戚。この頃から、アイツはろくでないヤツと評判になった。後に男の仲人をしてくださった方は、この上司なのだ!当社へ天下りし男の上司になってしまった。最悪なケースである。この時の言い草が面白い。俺は絶対あのろくでなしの仲人はしないと問題になった経緯がある。
他にまだお見合いはあったが、これ以上ボロを出す訳にはいかない(笑)。
ウォーキング日記
1月の目標 713.000歩(1日23.000歩)
1月17日 走法 ラン&ウォーク 13.711歩(11.0キロ)
1月トータル469.031歩(375.2キロ)
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