スペイン列車脱線:速度超過常態化か 運転士、書き込みも
毎日新聞 2013年07月26日 11時05分(最終更新 07月26日 12時19分)
【パリ宮川裕章】スペイン北西部ガリシア州のサンティアゴ・デ・コンポステラ市で起きた高速鉄道脱線事故で、スペイン捜査当局は25日、事故列車の乗務員室に設置されたブラックボックスを回収した。地元メディアによると、乗務していた運転士2人のうち1人は以前、交流サイト・フェイスブックに同じ区間を時速200キロで走行したことを示す内容の書き込みをしており、制限時速80キロの区間で速度超過が常態化していた可能性が浮上した。
捜査当局は運転士への事情聴取を本格化させ、事故の全容解明を進める。また、ブラックボックスの解析を進め、事故直前の列車と駅などとの詳細なやり取りや、速度超過の実態について調べる。
地元メディアによると、事故現場は速度の出やすい直線区間が約80キロ続いた後のカーブで、速度を制限する自動列車制御装置も設置されていない。捜査当局は、事故の前後、運転士が駅などと交信し、時速190キロを超えていたことを示す内容の録音を入手。監視カメラの映像などからも、速度超過を確認している。
地元紙エルパイスによると、運転士の一人は事故の数カ月前、フェイスブックに事故のあった区間で時速200キロに達したことを誇示する内容の書き込みをしていた。
また、2011年12月の路線開通当時から、事故のあったカーブ付近では車両の走行が不安定になるとの指摘が出ていた。
一方、犠牲者は80人に上り、身元の確認作業が続いている。負傷者が搬送された病院では、新たな死亡者が発表されるたびに家族が悲嘆にくれた。
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