遺跡

2015年11月19日 (木)

明治天皇が沢水を飲んだ場所

私のラン&ウォークコース、国道5号線を銭函へ入ると、左側にこんな石碑がある。

御膳水宮(ごぜんすいぐう)である。小樽市見晴町にある史跡。


1881年(明治14年)、治天皇が北海道巡幸中に休憩を取った際、当地の沢の水を飲料用に供出したことを記念し、碑が建てられた。

向かって左には家型の御膳水宮碑、中央には御巡幸御膳水碑がある。右
側の井戸を模した記念物は、碑に比べるとやや新しい造りである。

自動車の往来が激しい国道の脇に、神社があるわけでもなく、碑だけがポツンと立っている。

訪れる人もなく、その存在に気づく人は少ない。

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御膳水宮碑

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拡大

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御巡幸御膳水碑

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ラン&ウォーキング日記(21ヶ月連続100万歩挑戦)

①11月の目標 100万歩「1日33.500歩(26.8km)」

②11月18日 走法 ラン&ウーク35.386歩(28.3km)

③11月トータル709.055歩(567.2km)

④達成率 117.6%

今月の目標である100万歩まで295.945歩となった。

12日間残っていることから1日24.662歩で達成。

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2015年10月14日 (水)

寺院遺跡

国道5号線を通り銭函に入る手前の山林に、石碑らしきものがあることは以前から知っていたが、山林に入る勇気はなかった。8月に入り意を決して笹薮へ。


既に何十年も人が入った形跡はなかった。

雑木林に覆われた中に、寺院らしき遺構の数々。

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天照皇大神(あまてらすすめおおかみ)の文字が見えることから寺院であったことは間違いない。

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写真は8月に撮影


ラン&ウォーキング日記(20ヶ月連続100万歩挑戦)

①10月の目標 100万歩「1日32.258歩(25.8km)」

②10月13日 走法  ラン&ウーク40.433歩(32.3km)

③10月トータル476.485歩(381.2km)

④達成率  113.6%


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2013年9月 7日 (土)

ジャガー人間:古代アンデスの石彫発見 民博

ペルー北部高地のパコパンパ遺跡を調査している国立民族学博物館(大阪府吹田市)とペルー国立サン・マルコス大の合同調査団は6日、ジャガーの頭と人間の体を持つ石彫(せきちょう)を発掘したと発表した。紀元前800〜同500年ごろの制作とみられ、古代アンデスで、この時期に宗教的権威を持つ指導者が登場したことを物語るという。                    続きを読む                

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2013年4月11日 (木)

発掘:縄文人はサケ煮炊き?

毎日新聞 2013年04月11日 14時37分

 北海道や福井県の遺跡から出土した1万1千〜1万5千年前の縄文式土器の焦げ跡に、サケなどの魚を煮炊きしたとみられる脂質が含まれていることを日英などの研究チームが見つけ、11日付の英科学誌ネイチャー電子版に発表した。チームは、料理に使われた世界最古の土器としている。

 農耕が始まる前に発明された土器は、氷河期を乗り越えるため食料の貯蔵などに使っていたとみられていたが、栄養価の高い魚類を料理していたことも示すという。縄文人の暮らしぶりの一端を明らかにする成果。

 チームは北海道や新潟、福井、長野、鹿児島の13遺跡から縄文式土器計101個を集め、焦げ跡を分析した。(共同)

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2012年11月29日 (木)

平仮名:9世紀後半の土器から発見 最古のものか

毎日新聞 2012年11月28日 20時55分(最終更新 11月28日 22時41分)

最古級のひらがなが書かれた土器。「ひとにくしとお はれ」などの文字が読み取れる=京都市上京区の市考古資料館で2012年11月28日、森園道子撮影

最古級のひらがなが書かれた土器。「ひとにくしとお はれ」などの文字が読み取れる=京都市上京区の市考古資料館で2012年11月28日、森園道子撮影

 右大臣も務めた平安時代前期の有力貴族、藤原良相(よしみ)(813〜67)の邸宅跡(京都市中京区)から、最古級の平仮名が大量に書かれた9世紀後半の土器が見つかった。京都市埋蔵文化財研究所が28日発表した。平仮名はこれまで、9世紀中ごろから古今和歌集が編さんされた頃(905年)に完成したとされてきたが、わずかな資料しかなく、今回の発見は成立過程の空白を埋める画期的なものという。

 佛教大キャンパス建設に伴う昨年の調査で、平安京跡にある邸宅の池跡から9世紀後半のものとみられる墨書の土器約90点が見つかり、うち約20点に平仮名が書かれていた。下層の井戸跡からは、約10点の木簡や檜扇(ひおうぎ)の断片も見つかった。

 専門家が平仮名の解読を試みたところ、土師器(はじき)の皿や高坏(たかつき)から「かつらきへ」「ひとにくしとお(も)はれ」などの文字が読み取れた。「かつらきへ」は神楽歌の一節の可能性があり、「ひとにくし……」は枕草子(11世紀初め)や蜻蛉(かげろう)日記(10世紀後半)にも登場する表現という。

 皿1枚に約40文字もあったり、高坏の脚部分に1〜2ミリ角の細かい文字がびっしり書かれたりしていた。筆跡が違う文字もあり、複数の人物が書いたとみられる。墨の保存状態は良く、筆の運びも鮮明に残っていた。だが後世の平仮名とは崩し方が異なり、ほとんどの文字は解読できなかった。

 檜扇類には、「奈※波都(なにはつ)」など当時の手習いに使われた和歌の冒頭などが万葉仮名で記されていた。

 平仮名の成立過程の資料として「藤原有年申文(ふじわらのありとしもうしぶみ)」(867年)がある。讃岐の国司が都に提出した文書の一部で、草書をさらに崩した漢字を仮名のように使用したもので、「草仮名(そうがな)」と呼ばれる。こうした例は9世紀後半の赤田(あかんだ)遺跡(富山県射水市)の土器にも見られる。

 今回発見された文字は草仮名よりはるかに洗練され、4文字程度を流れるように続けて書く「連綿体(れんめんたい)」を取り入れるなど、後世の書法に匹敵する完成度という。

 藤原良相は、皇族以外で初めて摂政となった藤原良房(よしふさ)の弟。漢文や仏教に造詣の深い教養人だったといわれる。豪壮な邸宅は「百花亭」と呼ばれ、清和天皇も訪れて桜の宴を開いたとされる。

続く

http://mainichi.jp/select/news/20121129k0000m040087000c2.html

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2012年11月27日 (火)

織田信長の居館跡から金箔瓦、国内最古の可能性

岐阜市の岐阜城の麓にある織田信長の居館跡で、金箔瓦が出土したと同市教委が26日、発表した。

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見つかったボタン模様の瓦とキク模様の瓦のイメージ図(下の図)

 金箔瓦はこれまで、信長が1567年に入城した岐阜城から拠点を移した滋賀・安土城(1576年築城)にふかれたのが最初とされており、国内最古の可能性がある。

 出土したのは28センチ四方、厚さ3センチの瓦の一部。ボタンと菊をあしらったものとみられ、分析の結果、漆を接着剤にして金箔を貼った痕跡が確認された。

 信長が安土城に移った後、岐阜には子の信忠が住んでいたが、市教委は瓦のデザインの特徴や、後にふかれた瓦と形状が異なる点、瓦をふいた後に金箔を貼った例がないことなどから、今回出土の瓦は信長時代の可能性が高いとみている。

 中井均・滋賀県立大准教授(考古学)は「金箔瓦は、信長時代の庭園跡と同じ地層から見つかっており、その頃のものであることはほぼ間違いない。今後、瓦の形状や作り方の分析でさらに年代を精査していく必要がある」と話している。

(2012年11月26日22時16分  読売新聞)

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2012年11月 9日 (金)

世界の雑記帳:パリ郊外でマンモス発掘、ネアンデルタール人の「食事」か

2012年11月09日 10時37分

11月8日、フランスの考古学者チームがほぼ完全なマンモスの全身骨格をパリ郊外で発見した(2012年 ロイター/Benoit Tessier)

11月8日、フランスの考古学者チームがほぼ完全なマンモスの全身骨格をパリ郊外で発見した(2012年 ロイター/Benoit Tessier)

 [シャン・シュル・マルヌ(フランス) 8日 ロイター] フランスの考古学者チームが、ほぼ完全なマンモスの全身骨格をパリ郊外で発見した。石器の細片も同時に見つかり、考古学者らは、マンモスがネアンデルタール人によって食べられていたことを示す証拠だと語っている。

 発掘現場の責任者グレゴリー・ベイル氏は「少なくともフランス国内では、(ネアンデルタール人がマンモス肉を食べていた)これほど明白な証拠はこれまで見つかっていなかった」と述べた。

 マンモスの骨格が見つかったのは、パリから東に約30キロ離れたシャン・シュル・マルヌ近くの採石場。古代ローマ遺跡の発掘中に偶然に発見したという。

 研究チームが「ヘルムート」と名付けたこのマンモスは、10万─20万年前に生息していたとみられ、ほぼ完全な形で見つかったマンモスとしてはフランス国内では4体目。泥にはまったか、溺れて死んだとみられている。

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“欧州最古の町”、堅固な防壁の理由

2012年11月08日

ブルガリアの塚から、おそらくヨーロッパ最初期の大規模な防御設備が見つかった。塩の生産施設が見つかったサルニツァータ近郊のバルナでも、銅器時代のバルカン半島で交易が盛んだったことを裏付ける金の遺物(枠内)が数十年前に見つかっている。
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Photographs by V. Nikolov, Bulgarian National Institute of Archaeology/EPA; (inset) James L. Stanfield, National Geographic

ブルガリアの塚から、おそらくヨーロッパ最初期の大規模な防御設備が見つかった。塩の生産施設が見つかったサルニツァータ近郊のバルナでも、銅器時代のバルカン半島で交易が盛んだったことを裏付ける金の遺物(枠内)が数十年前に見つかっている。

Photographs by V. Nikolov, Bulgarian National Institute of Archaeology/EPA; (inset) James L. Stanfield, National Geographic

 先ごろ“ヨーロッパ最古の町”と報じられ、物議を醸しているブルガリアのサルニツァータ遺跡。6500年前の遺跡で、近郊からはヨーロッパ最古とされるまとまった金製品も出土している。しかし、同遺跡が歴史上にどのような位置を占めるにせよ、そこには大いに守る価値のあるものが存在したことは確かなようだ。

 先週の発表によると、遺跡の集落周辺から、高さ3メートル、厚さ1.8メートルの石壁が見つかったという。この発見は、サルニツァータが欧州最古の町であることを証明するとともに、銅器時代のバルカン半島の交易ネットワークが発達していたことを改めて裏付けるものだと、今回の発掘を指揮したブルガリアの考古学者バシル・ニコロフ(Vasil Nikolov)氏は述べる。

 ヨーロッパに車輪付きの乗り物が登場するはるか以前から、バルカン半島では貴重品が動物の背や、下がそりのように滑る荷台に載せられて行きかっていたとみられる。食肉の保存に欠かせない塩は、金や銅と並んで最も価値のある積荷だった。現在のプロバディヤ近郊に位置するサルニツァータには貴重な塩水泉があり、主要な塩の産地となっていた。同地では塩水を煮詰めて取り出した塩を交易に適したブロック状に固め、周辺地域に必須ミネラルを供給していた。

 塩に恵まれていたことが、頑丈な防壁を築いた理由かもしれないと考古学者デイビッド・アンソニー(David Anthony)氏は言う。このような防壁は「非常に珍しい」もので、「同時代の多くの遺跡から防御設備の跡が見つかっているが、それらは通常、木の杭の柵をはりめぐらせたものだ。(サルニツァータの防壁は)それよりはるかに丈夫で耐久性があり、火にも強い石壁だ」。ニューヨーク州オニオンタにあるハートウィック大学に所属するアンソニー氏は、今回の研究には参加していない。

 当時、この地域には樹木が多かったため、サルニツァータの人々が石で壁を作ったことには意味があるという。「これは当時の集落間の敵対レベルを物語っている」と同時に、サルニツァータの繁栄ぶりを示しているとアンソニー氏は述べる。

◆ヨーロッパ最古の町?

 サルニツァータから見つかった陶器類は、紀元前4700~4200年ごろのものとみられる。ギリシャ文明が誕生する約1000年前だ。同遺跡の年代、先史時代に約350人の人口があったこと、そして、銅器時代の農業、軍事、思想的中心地であったことが、サルニツァータをヨーロッパ最古の町とみなす根拠になっているとニコロフ氏は述べている。

 これに対しイギリス、ダラム大学の考古学者ジョン・チャップマン(John Chapman)氏は、当時の人口は150人ほどしかなかったとみている。ヨーロッパ最古の町であるどころか、そもそもサルニツァータを町だとみなすこと自体が「大げさだ」という。

 サルニツァータは「私がよく知るブルガリアの他の多くの遺丘(古い構造の上に新しい構造が積み重なって丘のようになった場所の考古学的名称)とさほど変わらない」とチャップマン氏は言う。「いかなる客観的基準に照らしても、町と呼べる規模では全くない」。チャップマン氏は今回の研究には参加していない。

 ハートウィック大学のアンソニー氏も、最古の町は言いすぎだという意見だ。「大学院生のころ、現在セルビア領になっている遺跡を調査したことがあるが、そこのほうが面積が広く」、時代もより古かったとアンソニー氏は述べている。

 一方、今回の発掘調査を指揮したニコロフ氏は、自身の主張をトーンダウンさせているようだ。先週、フランス通信社(AFP)の取材に対して次のように述べている。「われわれの言う町とは、ギリシャの都市国家であるとか、古代ローマ、中世の集落のようなものではない。考古学者が紀元前5000年代のレベルで町と呼ぶ種類のものだ」。ナショナルジオグラフィック ニュースでは、ニコロフ氏にコメントを求めたが得られなかった。

◆ブルガリアの新興地域

 町であるかどうかはともかく、サルニツァータと今回見つかった防御設備は、塩の交易が銅器時代の南ヨーロッパに大きな繁栄をもたらしていたことを裏付けるものだとニコロフ氏は主張している。

 この主張の根拠は、近年、南ヨーロッパの他の遺跡において、同地域が当時の技術的、社会的な実験場となっていたことを示唆する発掘成果が上がっていることだ。

 この地域は、銅の冶金技術が独自に発明されただけでなく、世界最初の社会的階級が誕生し、人間の間に貧富の差、支配者と被支配者の区別が生まれた場所でもある。サルニツァータから約35キロの地点でその証拠が見つかっている。40年前、バルナという遺跡の近くで300基の墓が発掘された。サルニツァータとほぼ同時代に作られたこの墓地からは、これまで確認されている中では世界最古のまとまった金製品が見つかったが、見つかった場所には偏りがあり、葬られた人の間に貧富の差があったことを示している。

◆塩と金のつながり?

 銅器時代のバルカン半島の繁栄を示す2つの大きな証拠、サルニツァータの防壁とバルナの金製品には、つながりがあるかもしれないとニコロフ氏は言う。

 アンソニー氏も、例えばサルニツァータの富裕な人々がバルナに埋葬された可能性は考えられると述べている。しかし、つながりがあったことを確かめるには、両遺跡から見つかった陶器をさらに詳しく分析する必要がある。

 たとえ詳しく分析したとしても、それで決定的な結論が出るとは限らない。「この(様式の)陶器は何千年も使われていた。陶器が類似しているからといって、必ずしも同時期に作られたわけではない」とチャップマン氏は述べている。

 1つだけ確かなことは、「この時代に至るころには、このように非常に密度の濃い、多層的な遠隔地交易品の流通がみられたことだ」とアンソニー氏は言う。「世界の他の地域を見ても、これほど早い時期に、これほど複雑な交易と交流が行われていた場所を挙げるのは難しい」。

 ニコロフ氏の研究成果は、先ごろブルガリア国立考古学研究所によって発表された。

Ker Than  for National Geographic News

「“欧州最古の町”、堅固な防壁の理由」(拡大写真付きの記事)

2012年11月08日

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2012年10月28日 (日)

東大寺:観音立像の宝玉、弥生・古墳時代の輸入ガラス玉も

毎日新聞 2012年10月27日 20時34分(最終更新 10月27日 21時23分)

異なる時代のガラスが施されていると判明した不空羂索観音立像の宝冠=奈良市で、大西岳彦撮影

異なる時代のガラスが施されていると判明した不空羂索観音立像の宝冠=奈良市で、大西岳彦撮影

 奈良市の東大寺法華堂(三月堂)の本尊、不空羂索(ふくうけんさく)観音立像(国宝、8世紀)の宝冠にあしらわれている宝玉のうち、3割が弥生・古墳時代にアジアから輸入したガラス玉である可能性が高いことが分かった。27日に開かれた東大寺主催の講演会で、宝冠を調査した中井泉・東京理科大教授(分析化学)が明らかにした。前時代の宝玉を意図的に転用したとみられる。

 観音立像の頭部を飾っている宝冠には、1万数千点の色鮮やかな宝玉があしらわれている。これまで9割以上がガラス玉と分かっていたが、制作時期は不明だった。中井教授はX線による非破壊分析装置で20点を分析。15点は鉛が主成分だったが、5点は鉛を含まないアルカリガラスだった。

 中井教授によると、国内最古のガラス工房とされる奈良県明日香村の飛鳥池遺跡(7世紀後半)では、黒や白の鉛ガラスが生産されており、観音立像の制作時期と合致。一方、青色系のアルカリガラスは弥生・古墳時代に中国などから大量に輸入されており、これを宝冠に転用した可能性が高いという。

 調査に携わった井上暁子・日本ガラス工芸学会長は「特別な思いを宝冠に託し、先祖伝来の大切な玉を加えたのではないか」と推測している。宝冠は、来年1月14日まで奈良市の東大寺ミュージアムで公開されている。【伊澤拓也】

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2012年10月22日 (月)

発掘物の年代:誤差170年で測る測定法開発 日欧チーム

毎日新聞 2012年10月21日 21時01分(最終更新 10月21日 21時19分)

水月湖の湖底堆積層から採取された葉の化石=サイエンス提供

水月湖の湖底堆積層から採取された葉の化石=サイエンス提供

 発掘された物の年代を、過去5万年間で誤差170年という極めて高い精度で測る「物差し」を、中川毅・英ニューカッスル大教授(古気候学)ら日欧のチームが作製し、19日付の米科学誌サイエンスに発表した。福井県にある水月(すいげつ)湖の湖底が役立った2万数千年前とされるネアンデルタール人の絶滅期など謎に満ちた古代史や気候変動の解明に役立つ可能性がある。

 化石や地層などの年代の測定には、植物などが取り込んだ放射性炭素14の量が約5700年で半減する性質が利用されている。各年代の海底堆積物(たいせきぶつ)などに含まれる炭素14の量を分析して作られた国際的な物差しがあるが、海流の浸食作用などの影響で堆積物が乱されるため、誤差が数百年あった。一方、樹木の年輪を使えば正確な年代が測定できるが、残存試料は1万2800年分にとどまっていた。

 チームは、福井県若狭町にある水月湖(水深34メートル)の湖底堆積物に注目した。この湖は、直接流れ込む川がないので地層が乱されることなく、葉などが1年ごとにきれいに積もるので、各年の炭素14の割合をより正確に分析できると考えたからだ。

 06年、湖底4カ所を約70メートル掘削し、5万2800年分の地層の年代を確認。採取した葉の化石など約800個の炭素14の濃度を調べ、従来の測定法の精度を大幅に向上させることに成功した。

 来年改定される炭素14を用いた国際的な基準には、水月湖のデータが反映されるという。中川教授は「世界一、精密な時計ができた」と語る。【阿部周一】

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